医師紹介・院長ブログ
- ホーム
- 医師紹介・院長ブログ
- 鼠径ヘルニアの症状
鼠径ヘルニアの症状
皆様こんにちは、大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。
鼠径ヘルニアといえば鼠径部(足の付け根)にしこりを触れる病気です。
この記事では、鼠径ヘルニアの症状を進行度に合わせてご紹介いたします。
鼠径ヘルニア(脱腸)とは?
体は筋肉という壁の覆われていますが、一枚板の筋肉ではなく、何枚かの筋肉が立体的に壁を構築しています。
鼠径部では筋肉に隙間が空いている箇所があります。
その隙間から腹膜が袋状に皮膚の下まで脱出するのが鼠径ヘルニアであり、袋の中に腸管が出ると患者様は「鼠径部が膨れた」と感じるわけです。
典型的な症状は、立ったり、お腹に力を入れたりすると鼠径部に膨らみが出て、横になると消失します。
鼠径ヘルニアの治療には手術が必要です。
(右側)小腸がヘルニア門から体壁外へ脱出している状態
初期症状
腹膜は内鼠径輪から鼠径管というトンネルを通って皮下まで袋状に押し出されます。
この過程で鼠径管を構成する筋膜がやや裂けますが、筋膜が裂け痛みが生じることがまれにあります。
痛みは恥骨の斜め上外側に1㎝ほどズレた場所に生じます。
この時期はまだ膨らみとして感じることはありません。
足の付け根(鼠径部)のしこり
ヘルニア嚢(脱出した袋状の腹膜)がある程度大きくなると、その中に腸管が入ることで鼠径部の膨らみとして触知できます。
ヘルニア嚢がまだあまり大きくない状態では痛みを伴うことは少なく、立ったり腹圧をかけたりすると膨らみが生じ、横になると消失する、というのが典型的な症状となります。
嵌頓
ヘルニア嚢がある程度大きくなると、皮下まで脱出した腸管が腹腔内に戻りにくくなります。
なぜなら、ヘルニア嚢が大きくなってもヘルニア門の大きさはあまり変わりません。
出る腸管の量が多くなれば、腸管がヘルニア門で締め付けられたり、虚血になったりで痛みを感じるようになります。
消化管は口からお尻まで1本の管なので、途中の腸が狭い場所に嵌ると食事が通らなくなり、腸管が拡張して "お腹が張っている(腹部膨満感)" も感じるようになります。
さらに、ヘルニア嚢に嵌った腸管が戻らなくなる状態= "嵌頓(嵌頓)" になると、腸管の虚血は急速に進んでしまいます。
虚血になった腸管は壊死し、ヘルニア門近辺で腸管穿孔となり、糞便が腹腔内に出てしまって腹膜炎となります。
この状態になると緊急手術でお腹を大きく開けた手術を行って救命する必要があります。
鼠径部にしこりと痛みを感じたら
当院は大阪駅直結の鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門としたクリニックです。
消化器外科専門医と腹腔鏡外科技術認定医による安心安全の腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術を提供いたします。
平日は21時まで診療し、土日祝日も診療しております。
電話やLINEでお気軽にご相談ください。