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論文紹介鼠径ヘルニア
所 為然院長

論文紹介:鼠径ヘルニアの再発リスク因子

皆様こんちには、大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。
本日ご紹介する論文は、鼠径ヘルニアのリスク因子に関する話です。
タイトル「Body Mass Index Within Multifactor Predictors of Ventral Hernia Recurrence: A Retrospective Cohort Study」
和訳すると「腹側ヘルニア再発の予測因子におけるBMIの重要性」
PMID:37519520(Google scholarでも見つけれます)

 

【背景】
腹壁ヘルニアにはいくつかの再発危険因子があります。

最も一般的な危険因子のひとつは肥満であり、世界保健機関(WHO)では肥満指数(BMI)の上昇と定義している。
我々は、年齢、性別、ヘルニアの種類、ヘルニア発生から再発までの経過時間、ヘルニアの合併症、手技などの様々な危険因子と関連して、ヘルニア再発におけるBMIの増加の役割を調査することを目的とした。

 

【方法】
デザイン:後ろ向きコホート研究
セッティング:King Abdulaziz University Hospital (KAUH)、2015年から2022年の間に入院した患者さん。
研究期間中に2回以上ヘルニア修復術を受け、または再発ヘルニアと診断された全患者を対象とした。

 

【結果】
BMI25kg/m2以上と鼠径ヘルニアの再発との間に有意な相関がないことが明らかになった。
さらに、過体重および肥満の患者は、1回目と2回目のヘルニア手術の間隔が長い。
しかし、BMIが高い患者では臍ヘルニアの再発が有意に多く、鼠径ヘルニアは男性患者で再発率が高かった。

 

【結論】
BMIが25kg/m2より高いと臍ヘルニアの再発率は増加するが、鼠径ヘルニアの再発とは関連が認められなかった。

 

[COMMENT]
肥満は鼠径ヘルニアのリスク因子ですが、再発リスク因子かどうか、についての研究です。
再発症例が少ないので単変量での解析しかされていませんが、肥満と鼠径ヘルニアの再発とは関連がないようです。
ただ、BMI25ではなく、Cut offをいろいろ変えて解析をしてほしいと思いました。

著者

院長
所 為然Yukinari Tokoro

略歴

2010年3月 広島大学医学部医学科卒業
2010年4月 成田赤十字病院
2012年4月 千葉大学医学部付属病院肝胆膵外科
2014年4月 千葉県がんセンター消化器外科
2017年4月 大阪赤十字病院消化器外科
2022年12月 MIDSクリニック開院

資格

外科学会専門医/消化器外科学会専門医/消化器がん外科治療認定医/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本臨床外科学会/日本医癌学会/日本内視鏡外科学会/日本食道学会/日本ヘルニア学会/日本臨床栄養代謝学会

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