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論文紹介鼠径ヘルニア
所 為然外科部長

転倒予防エクササイズで鼠径ヘルニア(脱腸)のリスクも低下?最新研究が示す運動の重要性


こんにちは。大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。今回は、高齢者の転倒予防に関する最新の研究結果をご紹介しながら、**鼠径ヘルニア(脱腸)**予防との関連についてお話しします。

 

研究が明らかにした運動の効果

 

最近、[Exercise for preventing falls in older people living in the community]という研究論文が発表されました。この研究では、地域に住む高齢者を対象に、転倒予防のための運動効果を調査しています。

主な研究結果

  • 転倒率の23%減少:運動を行うことで、高齢者の転倒率が約4分の1も減少しました。
  • 骨折リスクの27%低下:運動は骨折のリスクも大幅に下げる可能性があります。
  • 最も効果的な運動バランス訓練機能的な運動を組み合わせたプログラムが特に効果的でした。

 

鼠径ヘルニア(脱腸)予防との関連

 

鼠径ヘルニア(脱腸)は、腹圧の上昇や筋力低下が原因の一つとして知られています。この研究結果から、以下のような関連が考えられます:

  • 筋力強化:定期的な運動は腹筋や骨盤底筋を強化し、ヘルニアのリスクを低下させる可能性があります。
  • バランス改善:良好なバランス能力は、急な動きによる腹圧上昇を防ぎ、間接的にヘルニアリスクを下げるかもしれません。
  • 全身の健康増進:運動による全身の健康状態の改善は、様々な疾患リスクを下げることにつながります。

 

おすすめのエクササイズ

 

研究結果を踏まえ、以下のような運動がおすすめです:

  • ヨガ:バランス能力と筋力を同時に鍛えられます。
  • 太極拳:ゆっくりとした動きで全身の調和を整えます。
  • ウォーキング:手軽に始められる有酸素運動です。
  • 軽い筋力トレーニング:自重を使った運動から始めましょう。

 

まとめ

 

運動は転倒予防だけでなく、鼠径ヘルニア(脱腸)を含む様々な健康リスクの低下につながる可能性があります。ただし、既に鼠径ヘルニア(脱腸)を発症している方や、その疑いがある方は、運動を始める前に必ず医療機関での診察をお勧めします。

当院では、鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り腹腔鏡手術を専門としています。少しでも気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。適切な診断と治療、そして運動指導を通じて、皆様の健康的な生活をサポートいたします。

参考文献: Sherrington C, et al. Exercise for preventing falls in older people living in the community. Cochrane Database of Systematic Reviews 2019, Issue 1. Art. No.: CD012424.

情報提供元

大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニック

所在地:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2-100号 大阪駅前第2ビル 1階

電話番号:06-6341-5570

著者

外科部長
所 為然Yukinari Tokoro

略歴

2010年3月 広島大学医学部医学科卒業
2010年4月 成田赤十字病院
2012年4月 千葉大学医学部付属病院肝胆膵外科
2014年4月 千葉県がんセンター消化器外科
2017年4月 大阪赤十字病院消化器外科
2022年12月 MIDSクリニック開院
2024年2月 外科部長就任

資格

外科学会専門医/消化器外科学会専門医/消化器がん外科治療認定医/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本臨床外科学会/日本医癌学会/日本内視鏡外科学会/日本食道学会/日本ヘルニア学会/日本臨床栄養代謝学会

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