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虫垂炎
田村 卓也院長

急性虫垂炎の診断方法に関する最新研究

みなさん、こんにちは。大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。

今回は、急性虫垂炎の診断方法に関する最新の研究についてご紹介します。

研究の概要

イギリスの研究チームが、2022年4月から2023年3月までの1年間に虫垂切除術を受けた330人の患者さんのデータを分析しました。この研究は、急性虫垂炎の診断方法の有効性を調査することを目的としています。

主な研究結果

  • 陰性虫垂切除率: 虫垂切除術を受けた患者さんのうち、約38%は実際には虫垂炎ではありませんでした。
  • 画像診断の精度:
    • CT検査: 虫垂炎を発見する確率は98%と非常に高い一方で、健康な虫垂と区別する確率は47%でした。
    • 超音波検査: 虫垂炎を発見する確率は35%で、健康な虫垂と区別する確率は86%でした。
  • 血液検査の重要性: 好中球数やCRPという炎症マーカーが高い場合、虫垂炎の可能性が高まることがわかりました。

研究から得られた知見

この研究により、虫垂炎の診断には複数の検査を組み合わせることが重要であるとわかりました。特にCT検査は虫垂炎を見逃さないために役立ちますが、完璧ではありません。

当院の対応

当院では、この研究結果を踏まえ、CT検査を虫垂炎の診断と手術計画において非常に重要と位置づけ、術前検査として必須としています。

虫垂炎は手術を行わない限り再発する可能性がある病気です。

当院では待機的手術として腹腔鏡下の日帰り手術が可能です。

症状や検査結果が気になる方、手術を検討されている方は、どうぞお気軽にご相談ください。

皆様の健康と安心をサポートいたします。

 

【出典】 Donald N, Halliday L, Smith G, Dighe S. Risk Factors Associated With Negative Appendicectomy Rates: A Retrospective Cohort Study. Cureus. 2024 Jul 14;16(7). doi: 10.7759/cureus.64509.


著者

院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職
2024年2月 MIDSクリニック院長に就任

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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