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胆石症論文紹介
田村 卓也院長

胆石症の最新知見 ―東西の違いから見える日本人の特徴―


はじめに

胆石症は、私たちの体の中で胆嚢や胆管に結石ができる病気です。この病気は日本人の約10人に1人が経験する身近な病気ですが、その特徴は欧米人とアジア人では大きく異なることが最新の研究で分かってきました。

胆石症について

胆嚢は肝臓で作られた胆汁を一時的に貯める袋状の臓器です。この胆嚢の中に結石ができる状態を胆嚢結石症と呼びます。また、胆汁の通り道である胆管に結石ができる総胆管結石症、肝臓内の胆管に結石ができる肝内結石症があります。

欧米では人口の15%が胆石症を持っており、そのほとんどが胆嚢結石症です。一方、日本人の場合は人口の10%が胆石症を持っていますが、その中で胆管結石の割合が20%と高いのが特徴です。特に高齢者に多く、平均発症年齢は67歳となっています。また、女性は男性の1.22倍の発症率があることも分かっています。

日本人の特徴

最近の研究から、日本人の胆石症には独特の特徴があることが明らかになってきました。欧米人に比べて胆管結石が多いことが大きな特徴です。また、高齢化に伴い発症リスクが上昇する傾向にあります。さらに、食生活の欧米化により、以前は少なかった胆嚢結石が増加傾向にあることも指摘されています。

最新の治療法

現代の治療法は、患者さんの負担を最小限に抑えた腹腔鏡手術が主流となっています。当院では日帰り手術を実施しており、傷が小さく術後の痛みが少ないのが特徴です。また、入院期間が短く、早期に日常生活に復帰できることも大きな利点です。

症状と早期発見の重要性

胆石症の典型的な症状として、お腹の右上部の痛み、食後の胃部不快感、吐き気や嘔吐などがあります。また、進行すると黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)が現れることもあります。これらの症状がある方は、早めに専門医への相談をお勧めします。

まとめ

当院では、最新の医学知見に基づいた安全な日帰り腹腔鏡手術を提供しています。症状でお悩みの方、気になる方は、まずは無料相談をご利用ください。専門医が丁寧に検査・診断を行い、最適な治療法をご提案させていただきます。

【出典】 Tazuma S. Epidemiology, pathogenesis, and classification of biliary stones (common bile duct and intrahepatic). Best Practice & Research Clinical Gastroenterology. 2006;20(6):1075-1083.

著者

院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職
2024年2月 MIDSクリニック院長に就任

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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