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鼠径ヘルニア
田村 卓也院長

名医が解説!鼠径ヘルニア(脱腸)の原因から見る注意が必要なお仕事~看護師~

はじめに

看護師の仕事は、患者のケアや治療の補助、健康指導を行う非常にやりがいのある職業です。看護師は医療現場の最前線に立ち、患者と密接に関わることから、身体的・精神的な負担も大きいことが知られています。今回は、看護師の仕事と鼠径ヘルニア(脱腸)のリスクについて解説します。

鼠径ヘルニア(脱腸)の原因

鼠径ヘルニア(脱腸)は、腹壁が弱くなり、腸や脂肪が腹部から突出する状態を指します。主な原因には以下の要素があります:

  1. 遺伝的要因: 家族歴がある場合、リスクが高まります。
  2. 年齢: 加齢によって筋肉が弱くなり、ヘルニア(脱腸)のリスクが増加します。
  3. 腹圧の上昇: 重い物を持ち上げたり、激しい咳や便秘が腹圧を高め、ヘルニア(脱腸)を引き起こします。

看護師の仕事と鼠径ヘルニア(脱腸)のリスク

看護師は、患者の体位変換や移動補助、医療機器の運搬など、体力を使う仕事が多いため、鼠径ヘルニア(脱腸)のリスクが高まる可能性があります。具体的には:

  1. 患者の移動補助: 寝たきりの患者をベッドから車椅子に移す際、腰や腹部に負担がかかります。
  2. 長時間の立ち仕事: 手術や処置に伴い、長時間立ち続けることで腹部に負担がかかります。
  3. 医療器具の持ち運び: 重い医療機器や薬剤を持ち運ぶ際に、腹圧が上昇します。

注意すべきこと

看護師として働く際には、以下の点に注意することで鼠径ヘルニア(脱腸)のリスクを軽減できる可能性があります:

  1. 正しい持ち上げ方: 患者や医療器具を持ち上げる際は、膝を曲げて持ち上げるなど、腰に負担をかけない動作を心掛ける。
  2. 定期的な休憩: 長時間の立ち仕事や腰に負担がかかる作業を避け、適度に休憩を取る。
  3. 体重管理: 健康的な体重を維持し、腹圧を抑える。

日帰り手術のすすめ

鼠径ヘルニア(脱腸)が発生した場合、早期に治療することが重要です。看護師の皆さんには、日帰り手術が最適です。以下がそのメリットです:

  • 短時間で完了: 手術は数時間で終わり、当日中に帰宅可能。
  • 早期復帰: 術後の回復が早く、翌日から軽い活動が可能。
  • 負担軽減: 入院が不要なため、仕事への影響が少ない。

まとめ

看護師の仕事は、患者ケアの面で重要な役割を果たしますが、身体的負担が大きく、鼠径ヘルニア(脱腸)のリスクを高める可能性があります。適切な予防策を講じることで、リスクを軽減できる可能性があるため、日常の業務で体のケアを大切にしましょう。

鼠径部(足の付け根)の膨らみ、しこりは鼠径ヘルニア(脱腸)かもしれません。平日は21時まで診療し、土日祝日も診療しております。電話やLINEで24時間相談を受け付けております。いつでもお気軽にご相談ください。

著者

院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職
2024年2月 MIDSクリニック院長に就任

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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