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論文紹介鼠径ヘルニア
田村 卓也院長

3Dプリンターが変える鼠径ヘルニア手術トレーニングの未来

皆さま、こんにちは。大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回は、鼠径ヘルニア手術のトレーニングに革命を起こす可能性のある新しい研究についてご紹介します。

注目の研究:「Hernia 3D training model」

最近、医学雑誌「einstein (São Paulo)」に掲載された「Hernia 3D training model: a new inguinal hernia 3D-printed simulator」という論文が、私たちの注目を集めています。この研究では、3Dプリンター技術を使って、鼠径ヘルニア手術の練習ができる模型を作ることに成功しました。

研究の主なポイント

目的:

  • 3Dプリンターで作った鼠径ヘルニアの模型が、どれくらい本物に近いか、そして使いやすいかを調べました。
  • 安くて正確な練習用の模型を作れるかどうかを確かめようとしました。

方法:

  • CTスキャンのデータを使って、コンピューター上で鼠径部(足の付け根の部分)の3Dモデルを作りました。
  • そのモデルを3Dプリンターで出力し、一部にはゴムのような素材も使いました。
  • 30人のお医者さんにこの模型を使って手術の練習をしてもらい、感想を聞きました。

結果:

  • 28人のお医者さんから回答がありました。
  • みんな、この模型は使いやすくて、本物に近いと言ってくれました。
  • 特に、若いお医者さんの練習に役立つという意見が多かったです。

研究のまとめと課題

まとめ:

  • この模型は安く作れて、何度も使えます。
  • 本物の鼠径部の構造をよく再現していて、練習用としてぴったりです。
  • 特に、経験の少ないお医者さんの練習に役立ちそうです。

課題:

  • この研究では、模型を使った練習が実際の手術の上手さにつながるかどうかまでは調べていません。
  • 他の練習用の模型と比べてどうかも、まだ分かっていません。
  • 電気メスの使い方の練習ができないのが、少し残念な点です。

将来の可能性

この模型を使うことで、どれくらいお金が節約できるか、どれくらい練習時間が必要か、などをもっと詳しく調べる必要があります。また、電気メスの使い方も練習できるように、模型を改良できるかもしれません。

大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックの取り組み

この研究は、3Dプリンター技術を使って、安くて正確な鼠径ヘルニア手術の練習用模型を作れることを示しました。これは、高価な練習用機械や動物の組織を使う代わりに、多くのお医者さんが簡単に練習できるツールを提供する可能性があります。

日本の医療現場でも、このような技術が広まれば、若いお医者さんがもっと安全に、たくさん練習できるようになるかもしれません。そうすれば、患者さんにとっても、より安全で質の高い手術を受けられる機会が増えるでしょう。

私たち大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックでは、常に最新の医療技術と知識を取り入れ、患者さまに最良の治療を提供できるよう努めています。鼠径ヘルニアでお悩みの方、また手術に不安をお持ちの方は、ぜひ一度当クリニックにご相談ください。経験豊富な医師が、丁寧に説明し、最適な治療法をご提案いたします。

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著者

院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職
2024年2月 MIDSクリニック院長に就任

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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