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虫垂炎論文紹介
田村 卓也院長
夜間の虫垂切除術の安全性:最新研究と当院の取り組み
皆様、こんにちは。大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。今回は、虫垂切除術の時間帯に関する最新の研究結果をご紹介いたします。
最新研究の概要
2024年8月号のInternational Journal of Colorectal Disease誌に掲載された研究によると:
- 33,596人の患者データを分析
- 夜間の虫垂切除術は、全体的に昼間と同程度に安全
- 術後合併症、死亡率、手術時間、入院期間に有意差なし
注目すべき重要ポイント
しかし、この研究には注目すべき重要なポイントがあります:
- 夜間手術では、開腹手術への移行率が高い
- 複雑な状況への対応に慎重さが必要であり、開腹手術を選択する確率が上昇する可能性がある
研究結果が示唆するもの
この研究結果は以下を示唆しています:
- 緊急性の高い症状には、夜間でも迅速な対応が必要
- 可能な限り計画的に手術を行うことが重要
当院の取り組み
当院では、この研究結果を踏まえ、以下の診療体制を整えています:
- 9時、11時、13時半の3つの手術枠を設定
- 腹腔鏡手術を中心に実施
- 十分な準備時間の確保
- 経験豊富なスタッフによる対応
状況が許す限り、十分な準備と万全の体制で手術に臨むことが、患者様にとって最善の結果につながると考えております。ご不安な点やご質問がございましたら、どうぞお気軽に当院までお問い合わせください。皆様の健康と安全を第一に考え、最善の医療を提供してまいります。
ご相談は電話 LINEよりいつでも可能です。
出典: Tang, G., Wang, J., Chen, R., Zhang, J., & Zhou, R. (2024). Daytime versus nighttime appendectomy in terms of complications and clinical outcomes: a meta-analysis. International Journal of Colorectal Disease, 39(1), 131. https://doi.org/10.1007/s00384-024-04705-9