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鼠径ヘルニア
田村 卓也院長

名医が解説!鼠径ヘルニアの原因から見る注意が必要なお仕事:警備員

はじめに

警備員として働く皆さんは、日々の業務で多くの時間を立ち仕事に費やしていることでしょう。今回は、鼠径ヘルニアの原因とそのリスクが高まる仕事について詳しく解説します。

鼠径ヘルニアの原因

鼠径ヘルニアは、腹壁の一部が弱くなり、腸や脂肪が鼠径管を通って突出する状態です。主な原因には以下の要素があります:

  1. 遺伝的要因: 家族歴がある場合、リスクが高まります。
  2. 年齢: 年齢とともに筋肉が弱くなり、ヘルニアのリスクが増加します。
  3. 性別: 男性に多く見られます。
  4. 腹圧の上昇: 重い物を持ち上げる、激しい咳や便秘などが原因となります。

警備員の仕事と鼠径ヘルニアのリスク

警備員の仕事は、多くの時間を立ち続けることが要求されます。この立ち仕事が長時間に及ぶと、腹圧が増加し、鼠径ヘルニアのリスクが高まる可能性があります。以下は警備員の業務で特に注意すべきポイントです:

  1. 長時間の立ち仕事: 腹圧がかかりやすく、筋肉が疲労しやすい。
  2. 重い装備の着用: 警備員の装備は重く、持ち運ぶことで腹圧が上がります。
  3. 迅速な動きが必要な場面: 緊急事態に対応する際、急な動きが腹圧を急激に上昇させます。

注意すべきこと

警備員として働く際には、以下の点に注意することで鼠径ヘルニアのリスクを軽減できる可能性があります:

  1. 定期的な休憩: 長時間立ち続けることを避け、適度に休憩を取る。
  2. 適切な持ち上げ方: 重い装備や物を持ち上げる際は、膝を使って持ち上げ、腰に負担をかけないようにする。
  3. 体重管理: 健康的な体重を維持し、腹圧を抑える。
  4. 腹筋の強化: 腹筋を鍛えることで、腹壁を強化し、ヘルニアのリスクを低減。

日帰り手術のすすめ

鼠径ヘルニアが発生した場合、早期に治療することが重要です。忙しい警備員の皆さんには、日帰り手術が最適です。以下がそのメリットです:

  • 短時間で完了: 手術は数時間で終わり、当日中に帰宅可能。
  • 早期復帰: 術後の回復が早く、翌日から軽い活動が可能。
  • 負担軽減: 入院が不要なため、仕事への影響が少ない。

まとめ

警備員の仕事は、鼠径ヘルニアのリスクを高める要因が多く含まれています。しかし、適切な予防策を講じることでリスクを低減できます。万が一ヘルニアが発生した場合は、日帰り手術で早期に対応することをお勧めします。健康な状態で職務を遂行するためにも、体のケアを怠らないようにしましょう。

鼠径部(足の付け根)のしこりは様々な病気が考えられ、当院では鼠径ヘルニア以外の疾患についても責任をもって鑑別診断や治療を行います。平日は21時まで診療し、土日祝日も診療しております。電話やLINEで24時間相談を受け付けております。いつでもお気軽にご相談ください。

著者

院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職
2024年2月 MIDSクリニック院長に就任

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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