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鼠径ヘルニアの術後の痛みは?専門医が解説
鼠径ヘルニア手術後の痛みへの不安に寄り添って
鼠径ヘルニアの手術後の痛みについて、多くの患者様が不安を抱えていらっしゃいます。
「どのくらい痛むのだろう」
「仕事や日常生活にいつ戻れるのか」
という声を、手術を控えた患者様から毎日お聞きしています。当クリニックは鼠径ヘルニア手術の専門施設として、この不安に真摯に向き合い、最新の技術と豊富な経験を活かした治療を提供しています。
鼠径ヘルニアという病気について
鼠径ヘルニアは、腹部の内容物(主に腸管や腹膜)が足の付け根(鼠径部)の筋膜の薄い部分から飛び出してしまう疾患です。
立ったり歩いたりすると膨らみ、横になると戻るという特徴的な症状が見られます。
この病気は、放置すると徐々に膨らみが大きくなり、日常生活に支障をきたすようになります。
さらに重要なのは、腸が絞扼(締め付けられること)されて緊急手術が必要になる可能性があることです。
→緊急手術になる嵌頓という状態についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
当クリニックの治療選択:TAPP法について
当クリニックでは、傷が小さく術後の回復が早い腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)を標準術式としています。
この手術では、おへその周りに小さな穴を3つだけ開け、腹腔内から専用のメッシュを用いて確実にヘルニアを修復します。
両側のヘルニアも同時に治療できる利点があり、術後の痛みも少なく、早期の社会復帰が可能です。
独自の術後疼痛管理:TAPブロックの重要性
当クリニックでは開院以来、全症例で腹横筋平面(TAP)ブロックを実施しています。
これは術後の痛みを最小限に抑えるための重要な手技です。
手術終了時に腹腔鏡下で局所麻酔薬を投与するため、安全性が極めて高く、開院以来、合併症の発生は一例もありません。
研究による有効性の証明
最新の研究では、TAPブロックが術後疼痛管理に有効であることが科学的に証明されています。
特に術直後の痛みを軽減でき、鎮痛薬の使用量も減少させることができます。
これにより、当クリニックの日帰り手術との相性も非常に良好です。
早期受診・治療の重要性
鼠径ヘルニアは、適切な時期に適切な治療を受けることが何より重要です。
足の付け根の膨らみや、立位で増強する違和感がある場合や、運動時の痛みなどの症状がある場合は、早めに専門医への受診をお勧めします。
特に膨らみが戻りにくい場合は、すぐに受診が必要です。
まとめ:専門施設での治療をお勧めする理由
鼠径ヘルニアの術後の痛みは、適切な疼痛管理により、最小限に抑えることが可能です。
当クリニックは豊富な経験で、患者様に最適な治療を提供しています。
まずはお気軽にご相談ください。経験豊富な専門医が丁寧にご説明させていただきます。
【出典】(参考文献)
Lee G, et al. Efficacy of transversus abdominis plane block in postoperative pain management of laparoscopic totally extraperitoneal inguinal hernia repair: a propensity score-matched analysis. Ann Surg Treat Res 2025;108(1):57-63.
情報提供元
大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニック
所在地:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2-100号 大阪駅前第2ビル 1階
電話番号:06-6341-5570