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論文紹介鼠径ヘルニア
田村 卓也院長
より痛みの少ない鼠径ヘルニア(脱腸)の腹腔鏡手術 - 最新の研究結果が実証
こんにちは。大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。
本日は、2024年1月に医学雑誌「Current Problems in Surgery」に掲載された興味深い研究についてご紹介します。
研究の概要
この研究では、鼠径ヘルニア(脱腸)の腹腔鏡手術において、従来の方法とより細い手術用の筒(トロカー)を使用する新しい方法を比較しています。
当院では開院以来、この研究で効果が実証された「3つの5mmトロカーを使用する手術方法(mTAPP)」を採用しています。
研究で分かった主なポイント
1. 手術後の痛みが軽減
- 術後6時間の痛みが従来の方法より有意に少ないことが確認されました
2. 早期の退院が可能
- 入院時間が従来の方法(平均18.6時間)と比べて、新しい方法では約12時間に短縮
- 日帰り手術の実施率が71.7%(従来の方法では6%)
3. 安全性は同等
- 手術時間:両方法とも約49分で差なし
- 合併症の発生率:両方法で差なし
研究結果が示す意義
- 特別な機器を必要とせず、保険診療で実施可能
- 低侵襲で傷跡が小さい
- 医療費の削減にも貢献
まとめ
当院は、この研究で効果が実証された最新の手術方法を用いた鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り手術を専門とするクリニックです。痛みが少なく、早期の社会復帰が可能な手術を提供しています。
お腹の膨らみや違和感でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。経験豊富な医師が丁寧に診察・説明させていただきます。
参考文献: Ertekin SC, Ergenç M. Mini transabdominal preperitoneal repair (mTAPP) of inguinal hernia: Better to use three 5 mm trocars. Current Problems in Surgery. 2024;61:101609.