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論文紹介鼠径ヘルニア
田村 卓也院長

鼠径ヘルニア(脱腸)手術後の慢性痛:最新の研究結果と当院の取り組み


大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。今回は、鼠径ヘルニア(脱腸)手術後の慢性痛に関する最新の研究結果をご紹介します。この情報は、Korean Journal of Painの2024年9月号に掲載された論文「Effect of ultrasound-guided ilioinguinal-iliohypogastric nerve block on chronic pain in patients undergoing open inguinal hernia surgery under spinal anesthesia: a randomized double-blind study」に基づいています。

研究の概要

目的

鼠径ヘルニア(脱腸)手術前に行う特殊な神経ブロック(II-IHNB)が、手術後3ヶ月と6ヶ月時点での慢性的な痛みを減らせるかどうかを調べました。

方法

70人の患者さんを2つのグループに分け、一方には実際の神経ブロック、もう一方には偽の処置を行いました。

結果

  • 神経ブロックを受けたグループは、手術直後の痛みが少なく、痛み止めの使用量も減りました。
  • しかし、3ヶ月後と6ヶ月後の慢性的な痛みの発生率には、両グループで差がありませんでした。

結論

この神経ブロックは手術直後の痛みを和らげるのに効果的ですが、長期的な慢性痛の予防には十分ではないようです。

研究結果からの示唆

この研究結果から、手術後の慢性痛を予防するには、一つの方法だけでなく、さまざまな対策を組み合わせる必要があることがわかりました。

当院での取り組み

大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックでは、この研究結果を踏まえ、患者さん一人ひとりに合わせた総合的な痛み対策を行っています。当院で行っている日帰り腹腔鏡手術は、開腹手術に比べて傷が小さく、術後の痛みも少ないのが特徴です。

また、鼠径ヘルニア(脱腸)だけでなく、臍ヘルニア(でべそ)の治療も行っています。どちらの手術でも、痛みの少ない安全な治療を心がけています。

早めの受診をおすすめします

もし鼠径部や臍の周りに違和感や膨らみを感じたら、早めの受診をおすすめします。当院では、最新の研究結果を取り入れながら、患者さんの負担を最小限に抑えた治療を提供しています。お気軽にご相談ください。


鼠径部(足の付け根)の膨らみやしこりが気になる方は、鼠径ヘルニアの可能性があります。当院では平日21時まで診療を行っており、土日祝日も対応可能です。電話やLINEで24時間ご相談を受け付けておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。

著者

院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職
2024年2月 MIDSクリニック院長に就任

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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