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鼠径ヘルニア
田村 卓也院長

鼠径ヘルニアの手術~内鼠径ヘルニア~

内鼠径ヘルニアとは

内鼠径ヘルニアは、鼠径管の後壁が腹膜と共に伸びてヘルニア嚢を形成する病気です。腹腔内の臓器や時には膀胱などの臓器も脱出することがあります。主に中年以降の男性に多く見られますが、女性にも発生することがあります。

解剖学的な特徴

内鼠径ヘルニアは、腹壁の内側の筋膜が弱くなることで発生します。鼠径管は腹壁にある短い管状の構造で、男性では精管、女性では子宮円索が通っています。この状態では、鼠径管の後壁が腹膜と共に伸び、腸や脂肪が内側から鼠径管に向かって突出し、ヘルニア嚢を形成します。腹腔内の臓器や膀胱が脱出することもあります。

治療方法

内鼠径ヘルニアの治療は、主に手術によって行われます。以下は一般的な治療方法です。

開腹手術

腹壁を切開し、ヘルニアを元の位置に戻し、筋膜を補強します。人工補強材を用いることで再発を防ぎます。

腹腔鏡手術

小さな切開を数箇所行い、腹腔鏡を使ってヘルニアを修復します。開腹手術に比べて傷が小さく、回復が早いのが特徴です。

術後管理の注意点

術後は以下の点に注意する必要があります。

  • 傷口の清潔を保ち、感染を予防する
  • 直後は激しい運動や重い物を持つことを避ける
  • 医師の指示に従い、徐々に日常生活に戻る
  • 気になることがある場合は速やかに医師に相談する

日帰り手術のメリット

内鼠径ヘルニアの手術は、日帰りで行うことが可能です。日帰り手術には以下のようなメリットがあります。

  • 入院が不要: 患者の負担が軽減され、過ごし慣れた快適な環境で回復が可能です。
  • 感染リスクの低減: 多くの人が出入りする病院内での感染リスクが減少します。
  • 早期社会復帰: 迅速に日常生活や仕事に戻ることができます。
  • 医療費の削減: 入院費用が不要なため、全体の医療費を抑えることができます。

結論

内鼠径ヘルニアの治療は、手術による確実な修復が必要です。特に日帰り手術は、多くのメリットを持ち、患者の生活の質を高めることができます。当院では、患者様一人ひとりに最適な治療を提供し、安全かつ効果的な日帰り手術を行っています。鼠径ヘルニアの治療をお考えの方は、ぜひ当院にご相談ください。
相談は電話、LINEから24時間365日受け付けております。

著者

院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職
2024年2月 MIDSクリニック院長に就任

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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