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田村 卓也副院長

股関節の膨らみと鼠径ヘルニア:手術が唯一の解決策?

こんにちは大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックです。

股関節周辺に膨らみが見られる場合、その原因として考えられる一つに鼠径ヘルニアがあります。鼠径ヘルニアは、腹壁の一部が弱くなり、腸や脂肪組織がその隙間から突出することで引き起こされます。この状態は自然に治ることがなく、手術が唯一の根本的な治療法とされています。この記事では、股関節の膨らみと鼠径ヘルニアの関係、そして手術がなぜ必要なのかについて詳しく説明します。

鼠径ヘルニアとは?

鼠径ヘルニアは、腹壁の筋肉が弱くなることで、腸や腹腔内の組織が鼠径部(太ももの付け根付近)に突出する状態です。男性に多く見られ、特に立ち仕事や重い物を持ち上げることが原因となることがよくあります。鼠径ヘルニアの主な症状には、以下のようなものがあります:

  • 股関節や鼠径部の膨らみ
  • 立ったり重い物を持ち上げたりしたときに膨らみが大きくなる
  • 膨らみ部分の痛みや不快感
  • 膨らみを押すと引っ込むが、再び戻ることがある

手術が必要な理由

鼠径ヘルニアは自然に治ることがないため、根本的な治療には手術が必要です。以下に、手術が必要な理由を挙げます:

  1. 嵌頓のリスク: 鼠径ヘルニアを放置すると、腸が絞扼(しめつけられて血流が阻害される状態)されるリスクが高まります。これにより腸閉塞や壊死といった重篤な状態になる可能性があります。

  2. 症状の進行: 鼠径ヘルニアは時間とともに膨らみが増す傾向があります。初期の段階では症状が軽度であっても、放置すると膨らみが大きくなり、痛みや不快感が増すことがあります。

  3. 生活の質の低下: 鼠径ヘルニアによる痛みや不快感が続くと、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。早期の手術によって、これらの問題を解決し、生活の質を向上させることができます。

手術の種類

鼠径ヘルニアの手術には、以下の2つの主要な方法があります:

  1. 鼠径部切開手術: 腹壁を切開してヘルニアを修復する方法です。従来からある手術方法で多くの施設で受けることが出来ます。

  2. 腹腔鏡手術: 小さな切開を数か所作り、カメラと特殊な器具を使ってヘルニアを修復する方法です。傷が小さく、回復が早いのが特徴です。

術後のケア

手術後は、適切なケアとリハビリが重要です。以下のポイントに注意してください:

  • 適度な運動:医師の許可が出たら、徐々に軽い運動を取り入れて筋力を回復させます。
  • 生活習慣の見直し:重い物を持ち上げることを避け、便秘や咳の管理を行って腹圧を減らすよう努めましょう。
  • 専門医への相談:気になることなどがあれば、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。一人で抱え込まないことが大切です。

まとめ

股関節の膨らみが鼠径ヘルニアによるものである場合、手術が唯一の根本的な治療法です。症状を放置すると、悪化や合併症のリスクが高まるため、早期の診断と治療が重要です。適切な手術と術後のケアによって、生活の質を向上させ、健康な日常を取り戻すことができます。ご自身では気づきにくいことも多いです。この記事を読んで少しでも鼠径ヘルニアが疑われる場合は、早めに専門医の診察を受けることをお勧めします。

著者

副院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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