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田村 卓也副院長

鼠径ヘルニア(脱腸)の歴史

はじめに

鼠径ヘルニア(脱腸)は、古代から知られている病気の一つです。鼠径ヘルニアは、腹部の内臓が鼠径部(腹部と太ももの間)を通して突出する状態で、多くの人々が経験する可能性があります。この記事では、脱腸の歴史を古代から現代まで辿り、その治療方法の進化について見ていきます。

古代の鼠径ヘルニア(脱腸)治療

古代エジプト

最古のヘルニアに関する記録は古代エジプトに遡ります。エジプトの医学書「エーベルス・パピルス」(紀元前1550年頃)には、脱腸についての記述があります。彼らはヘルニアを腹帯で圧迫することで治療しようとしていました。

古代ギリシャとローマ

古代ギリシャの医師ヒポクラテス(紀元前460-370年)は、ヘルニアについての詳細な記述を残しています。彼は、ヘルニアを手で押し戻す方法や、外科的に治療する方法について言及しました。ローマ時代には、著名な医師ガレノス(129-200年)が、ヘルニアの解剖学的観察と治療法についてさらに研究を進めました。

中世の脱腸治療

中世ヨーロッパでは、医学の進歩が停滞していましたが、イスラム世界では医療知識が保存され、発展しました。イスラムの医師アヴィセンナ(980-1037年)は、彼の医学書「カノン」において、ヘルニアの詳細な解剖学と治療法を記述しました。

近代の脱腸治療

19世紀

19世紀に入ると、外科手術の技術が飛躍的に進歩しました。1840年代には麻酔の発明により、痛みを伴わない手術が可能となり、ヘルニアの外科的治療が一般的になりました。1871年、イギリスの外科医エドワード・ビショップは、鼠径ヘルニアの手術において現在も使用される技術を確立しました。

20世紀

20世紀には、無菌手術技術や抗生物質の発見により、ヘルニア手術の成功率が飛躍的に向上しました。1950年代には、メッシュ(網状の補強材)を使用した手術法が開発され、再発率が大幅に低減されました。

現代の脱腸治療

現代では、腹腔鏡手術が主流となっています。腹腔鏡手術は、体に小さな切開を行い、カメラと特殊な器具を使用して手術を行う方法です。この手術法は、患者の回復が早く、術後の痛みも少ないため、広く受け入れられています。

まとめ

脱腸の歴史は、古代から現代までの医学の進歩とともに歩んできました。古代の圧迫療法から始まり、中世の解剖学的理解、近代の外科手術技術の進化、そして現代の腹腔鏡手術に至るまで、脱腸治療の方法は大きく変わってきました。これからも医学の進歩により、脱腸治療はさらに安全で効果的なものとなっていくことでしょう。

 

当院では鼠径ヘルニアに対して最新の腹腔鏡下日帰り手術を行っております。原因を元から絶つ鼠径ヘルニアに最適な治療法と考えております。

お困りの方はぜひ大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックまでお問い合わせください。

著者

副院長
田村 卓也Takuya Tamura

略歴

2012年3月 川崎医科大学医学部卒業
2012年4月 川崎医科大学附属川崎病院
2014年4月 大阪赤十字病院
2022年12月 MIDSクリニック入職

資格

外科学会専門医/内視鏡外科学会技術認定医/癌治療認定医/JATEC(外傷診療研修)修了/緩和ケア講習会修了

所属

日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/大腸肛門病学会/日本ヘルニア学会/日本臨床外科学会

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